

すべては砂から
何でもないものが、美しいものに生まれ変わっていく。
VERREのガラスは、砂(珪砂)を主な原料としています。どこにでもある、ありふれた砂。そこには、透明さのかけらも、輝きもありません。けれど、この素朴な出発点にこそ、ガラスづくりの奥深さがあります。その旅の始まりは、いつも一握りの砂なのです。

火が液体に変える
火と、時間との、真剣勝負。
砂を、千数百度の炉に入れる。すると砂は溶け、どろりとした、飴のような液体になります。赤く熱を帯びて光る、溶けたガラス。それは、まるで生きているかのように、ゆらゆらと動きます。この状態のガラスは、熱いうちしか形を変えられません。だから職人は、火の熱が残っているわずかな時間の中で、素早く、確かに、形を生み出していきます。

息がかたちにする
器のなかの空(くう)は、ひと息の、かたち。
吹きガラスの、いちばんの魅力。それは、人の「息」で、かたちをつくることです。竿の先に溶けたガラスを巻き取り、反対の端から、息を吹き込む。すると、ガラスは風船のように、ふうっと膨らんでいく。あなたが手にするグラスの、あの空洞。それは、職人が吹き込んだ、一息の形なのです。機械では、決して生まれない造形です。

冷めて時が止まる
流れていた一瞬を、そのまま、閉じ込める。
形ができたガラスは、時間をかけて、ゆっくりと冷まします。熱いうちは液体のように動いていたガラスが、冷めるにつれて、硬く、動かなくなっていく。面白いのは、ガラスが「固まった液体」だということ。あの、なめらかな曲線は、ガラスがまだ液体だったときの動きを、そのまま留めたものなのです。器のかたちは、ガラスが生きていた一瞬の、記録なのです。

光をまとって完成する
光しだいで、二度と同じ顔をしない。
こうして生まれたガラスは、最後に、もう一つのものと出会って、本当に完成します。光です。窓辺に置けば、朝の光を集めてきらめき、夕暮れには、オレンジ色に染まる。同じ器でも、置く場所や時間によって、まったく違う表情を見せる。ガラスは、まわりの光とともに、絶えず表情を変え続ける存在です。だからVERREの器は、飾っているだけでも、日々あなたを楽しませてくれます。
つくり手の息づかいが
文字どおり込められている